Alain Delon

Alain Delon

1960年代から1970年代にかけて、日本で最も人気のあった
男性スターといえばやはりアラン・ドロンAlain Delonでしょうか。

「アラン・ドロンといえば二枚目、二枚目といえば、アラン・ドロン。」
というぐらい二枚目の象徴で、当時は子供からお年寄りまで、
映画を観たことが無くてもこの人の名前を知らない人はいませんでした。

アラン・ドロン


















私もこの人が大好きで、もう一人の私のお気に入りスター、
チャールズ・ブロンソンCharles Bronsonと共演した

「さらば友よ」ADIEU L'AMI FAREWELL, FRIEND(1968)

と「レッド・サン」SOLEIL ROUGE,RED SUN(1971)

は、私にとってまさに宝石箱のような映画です。(笑)
              ★☆★

さて、アラン・ドロンですが、
1935年11月8日フランスはパリに生まれます。
17歳で外人部隊へ入隊。除隊後、世界各地を放浪した後、
カンヌ映画祭で米国の大物プロデューサー、セルズニックに認められるも、
途中で契約を破棄して57年フランス映画「女が事件にからむ時」で映画デビュー。
58年「お嬢さん、お手やわらかに!」で日本でも認知されるようになります。

そして、59年の名作「太陽がいっぱい」。
地でいく様な野心家でかげりのある不良少年“トム・リプレー”を演じ
ついにスターの座にのし上がります。
その後、巨匠ルキノ・ヴィスコンティの寵愛を受け、
「若者のすべて」「山猫」に出演し、その他にも「冒険者たち」
「世にも怪奇な物語」など多くの名作に出演いたします。

しかし、彼の魅力が爆発したのはなんと言っても「サムライ」「仁義」
「地下室のメロディー」「ボルサリーノ」「シシリアン」 「ジェフ」
などの暗黒街モノや、犯罪モノでした。
彼の冷たい美貌とナルシズムは悪の香りの中でこそ発揮されます。

彼には、殺人容疑や、離婚、婚約破棄、マフィアがらみの黒いうわさ
などスキャンダルが多いのですが、それさえも彼の肥やしとなっているようでした。

70年代に入ってもアクション・サスペンスを中心に年2、3本ペースで
数多くの映画に出演し、われわれ映画ファンを楽しませてくれました。

70年代の主な出演作は「ル・ジタン」「ゾロ」「ブーメランのように」
「個人生活」「チェイサー」「高校教師」「暗黒街のふたり」などで
正直なところ60年代ほどの名作といわれるものはありませんが、
私がこの頃で好きなものをしいてあげるとすれば、
「ビッグ・ガン」、「フリック・ストーリー」あたりでしょうか。
この2作品については、後日取り上げたいと思います。

              ★☆★

最近は実業家としての活動ばかりで、映画とは縁を切っているようですが
近作「カサノヴァ最後の恋」のコミカルなもてない伊達男ぶりも
いい味をだしており、まだまだ、俳優として活躍して欲しいところなんですが・・・

サムライ
LE SAMOURAI (1967)